作家小林多喜二の「蟹工船」がいま、さらなる評判だ。発行している新潮社は5月に20万部を増刷といっていたが今月になって
35万7千部だという。80年前の本が現代でベストセラー現象がおきている。その背景には現代版の「ピンはね」がある。
「派遣労働」の問題を国会で取り上げた志位さんの質問がインターネット上で評判、若者の(と思うが)アクセス数がスゴイようだ。
戦後禁止されていた「中間搾取・ピンはね」が解禁されたのは1986年の派遣法成立、続いて1999年に派遣労働の原則自由化、そして2004年に製造業への派遣を解禁、こんな法改正(改悪)の流れを意図的につくってきた。それは国民が望んでいた制度であるはずがない。
こうした政治のありようが「人間の若者の、使い捨て労働」と言う大問題をつくったのだから労働法制の規制緩和の罪は大きい。
この前のTVで民主党のある国会議員に「蟹工船が評判ですが、どうですか」と聞いた番組で「興味ありません」のコメントがあった。言い換えれば「現代の若者がどんな環境で働いているか興味がない・・・あるいはそのように想像が及ばない」というのだろう。そんな政治家が多数国会で立法=「法律」をつくっていることに、驚く。
あらためて”誰のための政治なのか”が問われている。
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