ビキニと言えば水着より1954年のアメリカによる水爆実験を思い起こす人は多い。その多くが知っているのはあの第五福竜丸だけ。同じ海で多くの漁船が操業していたにもかかわらず他の漁船の情報が聞こえてこない。なぜだろうと私も思っていた。
先日「
放射線を浴びたX年後・伊藤英朗監督」というドキュメンタリー映画を鑑賞できた。監督のスペシャルトークもあって中身の濃い話が聞けた。
「被曝マグロは廃棄され、漁師たちは病に倒れた。その後、200万ドルと引き換えに、すべての魚が日本の食卓にあがった!(セシウム、機密文書、もろく砕けた人骨・・・)見えてきたのはX年後の驚くべき実態だった」
闇に埋められようとしていた重大事件に光を当てたのは、高知の港町で地道に調査をしてきた教師、高校生だった。その足跡を丹念にすくいあげたローカルTVマンの長期にわたる取材により、次々に明らかになってくる船員たちのその後・・。3.11後の日本に投げかける衝撃の告発がここにある。ぜひ、鑑賞をおすすめする。
当時の心情がリアルだ